【被害者、加害者】
小学低学年生の時の私の苦い思い出。
担任の先生が出張で、
生徒だけで自習していた時のこと。
どんな経緯だったかは、
ほとんど忘れているのだけれど、
一人の女の子が一人の男の子と
いざこざした挙句、
家に帰ってしまった。
私から見ると、
女の子の方が、タチが悪くて…。
なのに、自分が被害者であるかのように、
泣き叫んで、教室から飛び出した。
10分ほどして、
女の子の母親が怒り狂って、
教室にやってきて、
男の子を懲らしめるように、
頭ごなしに怒鳴りつけた。
男の子は、
直立不動で、上目遣いで
ちょっと恨めしそうに、
女の子のお母さんを黙って見つめていた。
私は女の子の狼藉を見ていたので、
私の見た事実を
女の子のお母さんに伝えたいと強く思った。
私は女の子のお母さんに気に入られていて、
その女の子と友達であって欲しいとの
そのお母さんの気持ちを察知していたから、
私にはアドバンテージがあるから、
だから私には私の見た事実を伝えることができると思った。
でも私は伝えなかった。
自分には勇気がないと知った苦い思い出だ。
長いこと、思い出してはチクリと胸が痛んだ。
今はもう私はその時に勇気を出せなかった
自分を許しているから、
このエピソードは、
私の人生に役立つ記憶の断片としてあるに過ぎない。
その苦い経験があるからこそ、
私は勇気の出せない人を否定しない
という経験を得ることができたのだと
今は分かる。
その男の子も女の子も女の子のお母さんも、
私の人生における協力者だったと分かる。
三人とも、
私の魂を磨くために
私が主人公である舞台に
私の脇役として登場してくれた、
協力者であるだけ。
霊的に見れば、
被害者、加害者はない。
協力者がいるだけ。
真ん中の道を進めばそれがわかってくる。
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